前回のブログでは、
「利益は出ているのに、なぜお金が増えないのか?」という疑問に対して、
キャッシュフロー(お金の流れ)という視点が大事だとお伝えしました。
では、実際にキャッシュフローを把握しようと思ったとき、
いったい何から手をつければいいのでしょうか?
今回のテーマはここです。
キャッシュフローには「3つの流れ」がある
まず押さえておきたいのは、キャッシュフローは大きく分けて
「営業キャッシュフロー」「投資キャッシュフロー」「財務キャッシュフロー」
という3つの視点に分けて考えるということ。
難しく聞こえるかもしれませんが、美容室経営に落とし込んで考えればシンプルです。
① 営業キャッシュフロー(本業のお金の流れ)
ここは、いちばん重要なキャッシュフローです。
日々の営業で、いくらの現金が「入ってきて」「出ていって」いるのか。
たとえば:
- カット・カラーなどの売上
- 商品販売の売上
- 仕入れや材料費
- スタッフ給与や家賃、水道光熱費 など
本業の活動だけで、ちゃんと現金が増えているか?が問われます。
この営業キャッシュフローがプラスであることが、健全な経営の条件です。
② 投資キャッシュフロー(設備投資など未来への支出)
こちらは、将来の利益を生むための「投資」に関するお金の流れです。
たとえば:
- 新しいシャンプー台やセット面を導入した
- 店舗改装や機器の買い替え
- スタッフ教育のためのセミナー費用
このキャッシュフローは、お金が一時的に減ることが多いですが、
未来の売上につながる前向きな出費であることも多いです。
ポイントは、**この支出がちゃんと回収される設計になっているかどうか?**です。
③ 財務キャッシュフロー(借入や返済の流れ)
最後に、借入や返済、オーナーの役員報酬など、「お金の調達と返済」に関する流れです。
たとえば:
- 銀行からの融資でお金が入ってくる(+)
- 借入金の返済をしてお金が出ていく(-)
- オーナーが個人的にお金を入れる or 引き出す
このキャッシュフローが多くを占めている場合は、
資金繰りの維持に依存している経営になっていることもあります。
キャッシュフローを把握する“第一歩”とは?
この3つの分類を理解したら、
まずは営業キャッシュフローに注目することをおすすめします。
営業キャッシュフローは、美容室経営の“体力”を表すもの。
ここがマイナスということは、本業で赤字ということです。
- 売上が上がっていても、仕入や人件費のコントロールができていない
- 顧客数が減ってきて、売上の先細りが始まっている
- クレジット決済が増えていて、入金タイミングと支払いタイミングにズレがある
こういった状況が、現金を減らす大きな要因になります。
お金の「出入り」ではなく、「流れ」で考える
よくある間違いは、
「売上がいくら」「仕入れがいくら」と単体で見ることです。
大事なのは、一連の流れとしてお金を見ていくこと。
- 仕入れた商品が、いつ売れるのか?
- スタッフを雇ったことで、生産性は上がっているのか?
- 高単価メニューに集中した結果、回転率が落ちていないか?
こうした視点で見ていくと、利益とキャッシュのズレが徐々に解消されていきます。
まとめ:キャッシュフローの「3つの視点」を持つだけで、経営の見え方が変わる
利益が出ているのにお金が増えない…
そんなときは、今回お伝えした3つのキャッシュフローを使って、自分の経営を分解してみてください。
- 営業キャッシュフローはプラスか?
- 投資は回収できる計画になっているか?
- 借入金に依存しすぎていないか?
この3つの視点を持つだけでも、経営の見え方は大きく変わっていきます。
次回予告!
次回は、さらに一歩踏み込んで、
「お金の流れの見える化」をどうやって日々の経営に活かしていくか?
という実践的なテーマをお届けします!
【コンサルタント型美容ディーラー】株式会社ADAW 和田浩