コラム
2025/05/10

B/Sを経営戦略に活かす!美容室オーナーがやるべき具体策とは?

前回の記事では、「財務を理解するとはB/S(貸借対照表)を読めること」 というお話をしました。

B/Sを活用できる経営者は、単に 売上や利益を追いかけるだけではなく、資産・負債のバランスを見ながら、長期的な戦略を立てることができる のが強みです。

しかし、B/Sを「読める」ことと、「活用できる」ことは別の話。

B/Sをどのように経営戦略に活かせばいいのか?
美容室経営で実際に役立つポイントは?

今回は、「B/Sを活用し、財務の視点から強い美容室をつくる方法」 を具体的に解説していきます!


■ まずは「B/Sを経営に活かせるオーナー」と「活かせないオーナー」の違い

財務に強い経営者 は、B/Sを見て、以下のような 「戦略的な経営判断」 をしています。

現金が少ないなら、無駄な支出を見直し、資金繰りを改善する
自己資本比率が低いなら、借入依存を減らし、経営の安定性を高める
将来の投資に向けて、キャッシュを貯める計画を立てる

一方で、財務に弱い経営者 は、B/Sを見ずに 「今の売上や利益だけで経営判断をしてしまう」 ことが多いです。

利益が出ているからといって、キャッシュフローを考えずにお金を使ってしまう
税理士や会計事務所に任せっきりで、財務の現状を把握できていない
借入金の返済計画を考えず、資金繰りが苦しくなってから対処しようとする

この違いが、数年後の美容室の経営状態に大きな差を生むのです。

では、具体的に 「B/Sを経営戦略に活かすために、オーナーは何をすればいいのか?」 を見ていきましょう。


■ ① 現金(キャッシュ)の推移をチェックする

まず、B/Sの中で 「現金・預金」 の項目をしっかりチェックしましょう。

毎月の現金残高が増えているか?
売上が上がっているのに、現金が減っていないか?
お金が残らない原因は何か?

現金の推移を見ることで、「お金の流れが安定しているのか?」 を判断できます。

もし、売上が上がっているのに現金が増えないなら、
過剰な設備投資をしていないか?
固定費(家賃・人件費・広告費)が増えすぎていないか?
売掛金の回収が遅れていないか?
を確認する必要があります。

お店の成長とともに、「利益を出すこと」だけでなく、「現金を残すこと」 を意識するのが重要です。


■ ② 「負債」のバランスを考える

B/Sには「負債」の項目がありますが、負債が多すぎると資金繰りが厳しくなる ので注意が必要です。

特に、美容室経営では 「借入金の返済」 が大きな負担になることが多いです。

借入金の返済額が、月の利益を圧迫していないか?
短期借入と長期借入のバランスは適切か?
毎月のキャッシュフローで無理なく返済できる計画になっているか?

負債を適切にコントロールすることで、経営の安定度が大きく変わります。


■ ③ 自己資本比率を上げる意識を持つ

自己資本比率とは、お店の資産のうち、どれくらいが「自分の資本(純資産)」で、どれくらいが「借入金」かを示す指標 です。

この比率が低いと、
借入に依存した経営になり、資金繰りが厳しくなる
経済の変動に弱く、不測の事態で倒産リスクが高まる

逆に、自己資本比率が高いと、
借入に頼らず、自分のお金で運営できるため、経営が安定する
金融機関からの信用が高まり、資金調達がしやすくなる

自己資本比率を高めるには、
無駄な経費を減らし、利益を増やして資本を蓄える
利益剰余金(会社に残る利益)をしっかり確保する
無理な借入をせず、慎重に資金計画を立てる

といった工夫が必要です。


■ まとめ

「B/Sを経営戦略に活かす」ことが、財務に強い美容室経営者になる第一歩!
現金の推移を確認し、資金繰りの安定を図る
負債のバランスを考え、無理のない借入計画を立てる
自己資本比率を意識し、財務体質を強くする

B/Sを正しく理解し、活用できるようになれば、
お金の不安をなくし、安定した経営ができる
無理な経営判断をせず、戦略的に成長できる
金融機関からの信用が高まり、資金調達がスムーズになる

つまり、「数字に強い美容室オーナー」 になれるのです!

次回は、「B/SとP/Lを組み合わせた財務分析の実践方法」 について解説していきます!

【コンサルタント型美容ディーラー】株式会社ADAW 和田浩

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